2015年5月(7年半ほど前)にフロアリフレッシュ[汚れ除去+エバーグラスコート施工]させていただいたグループホームの介護施設より、『床にキズをつけたので直してほしい!』とのご依頼がありました。
『キズに汚れが入り込まないうちに、対処鉄は熱いうちに叩け 』が弊社のモットー。 早く対処すべく当日に訪問させていただきました。
施設リビング内の右手端から中央のキッチンを通過し、ほぼ反対側の個室廊下前までの超ロングな椅子の引きキズを確認。お~これはなかなかですね。
下見より
■原因
重いものを4本足の食卓椅子に乗せて引きずって運んだキズがこれです。
■状態
キズは浅く、CF表面がササクレ状態。
■補修方法
ササクレ除去しエバーグラスコートを再施工(周辺部分との光沢あわせ)
■追加作業
周辺の汚れ・2種類の黒ずみ汚れ除去
作業時の問題点
①利用者さま(お年寄り)の一日のルーティンを変えない事=補修範囲が使われていない時間に作業をする
②音、臭い、作業人工(2名まで)など作業環境に配慮が必要=コロナ等の感染や大人数による作業、大きな音や臭いは利用者さまが気にするために不可
③洗剤は天然もしくはエコな素材、道具は完全手作業で機械類は不可=剥離剤等の化学薬品類は不可、洗浄機械類は不可
④再施工は利用者さまが就寝後=エバーグラスコート抗菌プラス塗布後~乾燥までは進入禁止になるため
これらを踏まえて作成した作業工程は以下の通り。
作業工程
1日目
10時~16時:キズ補修と部分黒ずみ除去
2日目
10時~14時:全体の汚れ除去
20時~24時:エバーグラスコート抗菌プラス再施工
1日目:キズ補修と部分黒ずみ除去
■使用道具
キズ補修
メラミンスポンジ、柔らかめのサンドシート(使い慣らした茶色パット)、掃除機
1つ目の黒ずみ(ゴム)除去
リモネン10%のアルコール、スポンジ、乾いたタオル、拭きモップ
リモネンとはオレンジオイルです。100%のものはプラスチック製品を溶かしますので、某オレンジ何とかっていう一般洗剤(プラスチックボトル)の含有%は少なくなっています。最大洗浄力を発揮するのは10%というデータがありますので缶入り10%のリモネンアルコールを作りました。オレンジの香りのアルコールですが・・・飲めません✖(絶対ダメ)
■作業内容
キズのササクレ部分を使い慣らしたサンドシートで除去し、メラミンスポンジで滑らかに落ち着かせる。
落ち着かせた線状のササクレキズ周辺を更に柔らかいサンドシートで擦り光沢を合わせる。
ゴム状の黒ずみ汚れや深いキズに入り込んだ黒ずみは、リモネン10%のアルコールをスポンジに含ませて溶かし、浮いた汚れを乾いたタオルですぐにふき取る。片手にリモネン、片手にタオルって感じですねw
2日目:昼作業:全体の汚れ除去
■使用道具 2つ目の黒ずみ除去(ほこりや油分の生活汚れ)
養生テープ、マスカー、強アルカリ電解水、床専用洗いスポンジ、タオル、拭きモップ
■作業内容
施工範囲を養生。全体的な黒ずみ汚れを強アルカリ電解水を含んだスポンジ(床材洗浄用が最適)で、CF表面に液剤を乗せる用の拭き、タオルで浮き出した汚れをふき取る作業を繰り返す。
2日目:夜作業:エバーグラスコート抗菌プラス再施工
■使用道具
養生テープ、マスカー、洗浄アルコール、エバーグラスコート抗菌プラス材、メラミンスポンジ、モップ2種類(洗浄用、塗布用)
■作業内容
施工範囲を養生し、アルコールで洗浄の後エバーグラスコート抗菌プラスを塗布する。2時間ほど乾燥後荷戻しで完了。
【まとめ】
7年半前にフロアリフレッシュ(洗浄+エバーグラスコート施工)していたのが幸いでした。
ガラスコーテイングが表面を保護し、切り裂くようなキズでなく、ササクレのようなキズになっていたため補修後の状態も良く仕上がりました。
黒ずみ汚れは2種類!1つ目はスタッフさんの靴底ゴムで、2つ目はホコリや油分の生活汚れが蓄積し踏み固めた汚れです。言葉(文章)にするとおぞましい感じがしますが生活の汚れです。
7年半越しの黒ずみ汚れが嘘のようにきれいになっていく様を目にし感嘆の声!嬉しい限りです。
お掃除のスタッフさん「頑張って綺麗にしているつもりなんですけど…」介護のスタッフ「何でお掃除すればいいですか?家の掃除が大変で~」などたくさんご質問いただき、今後のお手入れについてお返事させていただきました。
利用者さまが生活されておられる状態での作業は完全に手作業で時間を要しましたが、やはりコーティング施工の有り無しを実感しました。利用者さまにもスタッフさまにも心配するほどのご迷惑をおかけすることなく完了。ホッとしました。
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