新築分譲マンション・洗面室の床(クッションフロア)についてご相談をいただきました。

お客様より「アルコールで汚れを拭き取ったらこうなってしまいました。キレイに補修して欲しい!」
とのご依頼。 

真ん中のあたりに型がついているのですが・・・。

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キレイにする為にはクッションフロア(CF)に何が塗ってあるのかを調査します。

ぱっと見ただけではわかりませんよね。聞き取り調査をしていくと・・・

・「インテリアオプションで購入された○○コーティング」である事が判明。
・価格は洗面室のコーティングのみで¥45,000-ぐらいだった。
・アルコール拭きで取れてしまった。

以上をヒントに調査続行。

あれやこれやと調査の結果・・・

「○○コーティング」ではなく「○○WAX」でした。

「○○WAX」の成分は、変形シリコーン、イソプロピルアルコール、PTFE水で『住宅用防汚WAX』となっています。


この「○○WAX」ですが、液剤の入った缶に貼ってあるラベルを見ますと
【自動車ボディ他、各種素材の表面保護剤】と書いています。

早速メーカーさんへ☎して、ハクリの仕方を聞いてみると・・・

『洗剤とかアルコールとかで取れますよ~WAXなんで!』との事。

なんと!! 簡単に取れてしまうものらしいです。

状況が見えてきましたので、お客様と同じCFを用意して試験を行いました。

準備万端。お客様のご要望である「補修してキレイにして欲しい」を叶えるために、いざ出陣。

補修
①まず実際に訪問して状況確認
②塗布済みのコーティング(WAX)を全面剥離する
③しっかり乾燥
④弊社の「CFガード+プラス」塗布
⑤乾燥&チェック


事前準備が功を奏して、作業は滞りなく進めることができました。

ご依頼いただきましたお客様にも「キレイになった!」と大変喜んでいただけました。

その後も「アルコールが使えて安心です、ずっときれいなのよ~」とお電話先でおっしゃっていただき弊社皆がにんまり。

嬉しい有難うございました! 

まとめ


そもそも最初に「WAX」を「コーティング」として販売している事が疑問です。

両方とも『床を保護する』という目的の物ですが、耐久年数・メンテナンスに違いがあります。

中でも1番の違いは

WAXは定期的に再塗布するなどのお手入れが必要。ハウスクリーニングの一種。WAXは汚れを取り込む性質から汚れと共に取り除き又新しいWAXで防汚する美観重視が本来の使命です。コーティングは強靭な塗膜を作るペンキと同じ塗装の一種です。
  
本来であれば全くの別物なんですね。

今回の場合、洗面所やトイレなどの掃除の際は、衛生面でアルコール拭きする事も多く、お手入れシートなどにもアルコール成分が含まれている物が多いので適材適所に施工しなければダメという事になります。

WAXのハガレにより光沢がムラになったり、防汚の役目もはたさず無残な床になりますね。WAXとコーティングの違いは小さいようでとても大きい違いですので購入の際はしっかり確認の上購入されてください。

~追加・WAXとコーティングの違いを簡単に~

WAXとは水性樹脂WAXといい水性。アクリル樹脂、ウレタン樹脂類と水が主な成分。「塗る」という感覚。車のWAXと同じで定期的に取り除き新しくする必要があるため、剥がしやすく施工も簡単である。

住宅用コーティングとはシリコン系やガラス系、ウレタン樹脂などがあり主に油性。「塗装」という感覚。それぞれの特長に応じた取り扱いが必要になり、剥がれにくいのが特長の1つ。

適材適所! 住まうシーンによって選ぶ必要がある。

例えば・・・

リビングダイニングには美観重視からWAX。しかし手間を考えるとシリコン系かガラス系

キッチンにはリビングダイニングとの兼ね合いからWAX。しかし油など汚れを考えるとシリコン系かガラス系。

洗面・トイレには費用面からWAX、又は何もしない。しかし衛生面や使う洗剤成分や強さを考えるとシリコン系かガラス系。

などなど、一考する必要があります。

まずは予算と必要の度合いで選考をお薦めします


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